シングリッシュ、can ah!
多民族国家のシンガポール。
言語も多岐に渡っておりますが、主に使われているのは英語と中国語。
シンガポールなんて旅行でも来たことなかったビビりの私は、渡星前、暇さえあればガイドブックだのブログだの読みまくっておりました。
それによると、シンガポールで話されている英語には独特の訛りがあって「シングリッシュ」と言われているそうな。
Can can!みたいにワードを2回繰り返したり、語尾にLahがついたり。
ほー。
らっくしょーじゃーん。
とか思ってました。
一応大学は英文科で、仕事では英語も日常的に使っていたワタクス。
それなりに自信あったんです。ところがどっこい。
レジで、
タクシーで、
ホーカー(屋台的なところ)で、
業者との電話で。
「全っっっ然聞き取れねぇ・・・」
もう、パッと見(聞?)、英語かどうかさえ判別つかない。
中国語?と思ってよく聞いたら英語だったってことがよくありました。
シンガポールへ来た初期の頃はもう毎日のように
「あ?あんだって??」
と、お前ひとみ婆さんかよってくらい(お若い方はググってください)聞き直しまくってました。
それでも。
人間とは学習する生き物。慣れてくるんですね。
半年くらいで(結構かかってる)耳が慣れてきます。何言ってるか大体わかってきます。
そこでわかった、私なりのシングリッシュ分析がこちら。
英語➕中国語の文法➕東北弁ぽい語尾アクセント
例えば、「どこ行くの?」「何買うの?」と聞きたい場合、シングリッシュだと
「You go where?」
「You buy what?」
と言います。これは中国語の語順に近い。
そして、聞き取りを難しくしている厄介な語尾アクセント。
Daddy、Mommy、News paper、Carefulなどみーーんな、
ダディー
マミー
ニュースペイパー
ケアフー
と、全部最後の音にアクセントがつきます。
あと、ガイドブックによく載っている「Lah」は私は意外とあまり聞かず、「Ah」の方がしょっちゅう聞きます。
「Can ah?(できる?これでいい?みたいな感じ)」
「No need ah?(いらない?)」
「Sorry ah〜(ごめんね〜)」
文法以外にも特徴的なのは、中華系の人々の無愛想さ。(特にお店)
日本人の「おもてなし」対応がデフォルトになっているこちらとしては、最初はびびる。
にこやかな「いらっしゃいませ〜!」みたいなのはほぼないので、慣れないうちはアウェイ感満載で入店することになります。
特に最初びっくりするのが、聞き返したり質問されたりする時。こちらの声が聞こえないと、
「ア゛ア゛ン?!」
と凄まれます。
先日友人とフィッシュヘッドカレーのお店に行った時も、頼んだライムジュースがなかなか来なくて、お店のオバチャマをちらっと見たら、
「ライムジュースア゛ァー?!ライムジュースア゛ァー?!」
と叫ばれました。こくんとうなづくとOK!って感じで持ってきてくれましたが。
しかし、これも慣れ。無愛想なのは彼らの普通の対応で(もちろん全員ではなくすごく感じ良い方もたくさんいます)、嫌味っぽかったり、威圧的だったり、差別されてるような感じは全然しないんです。
友人に、中国人で元CAの「いかに美しく装うかが女性の使命!」と豪語する美女がいるのですが、そんな彼女ですら聞き返すときはナチュラルに
「ア゛ア゛ン?!」
と言うので、これはもう彼らのネイチャーなんだと思うようになりました。悪気ゼロ。
というわけで、最初はびびるけどすぐ慣れるよ、ついでに言うと、日常会話のシングリッシュではニュアンス的な文法の英語は全然使わないから、英語に自信がない人でも心配ないよ!というお話でした。
ちなみに今だに100%は聞き取れないので、保険とか契約系とかの話は電話じゃなくてメールを使うようにしてるよ!