映画版キングダム in Singapore!
私、地味なアラフォー母さんなのですが、結構漫画好きだったりします。
シンガポールで、日本の本を紀伊國屋さんなんかで買おうとすると、日本の倍くらいするのですが、今は電子書籍という便利なツールがあるのでチョチョイのチョイ。
日本と変わらず漫画ライフを満喫していたのですが、なんとこの度映画版キングダムがシンガポールにもやってくるというではありませんか!!!!
え、大沢たかおが王騎将軍?!
長澤まさみが楊端和??!!
えっと、若い俳優さん達はワカラナイ!!!
しかも実写版なのになかなか評判も良い!(←)
これはもう行くしかないでしょーーーー
と、いうわけで、行ってきました!!
キングダム in Singapore!!
結論から言うと、
面白かった!!!
もちろん評論家でもなんでもないのですが、自分のブログなのでイチ映画好きとして好き勝手言わせて下さいませね。
正直、この映画が面白かったのはひとえに役者さん達のおかげかと。
それぞれの活躍を振り返りたいと思います。
- 信役の山崎賢人さん
事前に読んでいたネットの口コミだと賛否両論あった山崎さん。正直、確かに意見が分かれるのも頷ける内容でした。決して山崎さんの演技が下手なわけではないんです。アツい感じも信らしさがあって、少年漫画の主人公ぽくて良かったんです。が、ちょっとそれがいつも過ぎたかな…というところと、「え?そこからのいきなり血管ブチ切れMax??」という唐突感がちょっとあったかなと。特に、漂が王宮に呼ばれた後数ヶ月後(数年後?)に致命傷を負ってふらりと帰って来た時に「え?え?」みたいな迷いもなくいきなり「ひょう゛お゛ぉお゛ぉぉお゛お゛!!!」と藤原竜也さんも真っ青の雄叫びカマされてたのがだいぶ違和感。全体の尺と編集のためかなぁ。でもアクションシーンは躍動感があって格好良かった!
- 嬴政/漂役の吉沢亮さん
実はこの映画を見るまで存じ上げなかったのですが(というか今の若い俳優さんはほとんど知らない)、一緒に行った若いママ友が「今日は吉沢亮きゅんに癒されてくる!って旦那に言ってきました!」と言っていたのでどんだけのイケメンかと期待していたのです。そしたら、期待を裏切るどころか上がったハードルをやすやすと超えてきた吉沢さん。さすが、「国宝級イケメン」とまで呼ばれていらっしゃるお方。いつどこを切り取っても美しい。しかしビジュアルのみならず、若き王を気品たっぷりに演じられていました。漂との演じ分けも良かった。奴隷ながらも品と情熱と優しさを持つ漂、気品と芯の強さと野望を熱く胸に宿す王を、表情だけですぐにどちらかわかる位上手に演じられていました。この映画では吉沢さんの演技に一番泣かされました…。 - 王騎将軍役の大沢たかおさん
最初にキャストを見た時、「え?大沢たかお?」と思いましたが、開けてびっくり。いやー完全に王騎将軍がいたじゃないですか!あの唇、不敵な笑み、ぶっといウデ。「アメトーーーーーク」のノブコブ・吉村さんが王騎将軍でしょう!なんてネットの声もありましたが、あんなド派手なメイク無しで王騎将軍になれちゃう大沢さんすごい。映画開始30秒ほどで大沢さんが登場した時、「王騎将軍や…!!」とその存在感に圧倒されてなぜか涙が出ました。ちなみにあの「ンッフゥ」という笑いもしっかりナチュラルに再現されていました。(流石に「コココココ」は無かった) - 楊端和役の長澤まさみさん
正直こちらも最初「え?」と思ってました。長澤まさみちゃん…綺麗だけど、楊端和になるにはちょっと可愛すぎるしホワッと優しい感じだよね?と。ですがこちらも見てびっくり。いやーーーあなたこんな事もできたのね。めちゃめちゃカッコイイじゃないの!!!元々長い脚に素晴らしいスタイルをお持ちなので、歩いてるだけでも格好良い。低いトーンでのセリフ回しに、敵を切った後「ブン!!」と剣についた血を振り払う様なんかもう痺れました。戦いの最中に山の民にその言葉で叫びかけるシーンも、一瞬なのに鳥肌立つほど格好よかった。そこだけもう一回観たい。 - 河了貂役の橋本環奈さん
もーー人気があるだけですぐこうやってキャスティングするんだからーと思ってましたが、なかなかよかった!顔は可愛過ぎちゃったけどそれはもう仕方ないし、その可愛すぎるというなんとも羨ましいハンデを背負った上でちゃんと男の子っぽくテンの感じでてました! -
成蟜役の本郷奏多さん
もうどの作品と言わなくても見たらすぐ「成蟜!!」と言ってしまうくらい成蟜だった本郷さん。表情・立ち居振る舞い、これ以上ないだろうってくらい成蟜でした。若い俳優さんで上手に悪役できるって良いね。あれだけ表情と雰囲気だけでオリジナルキャラクターを再現できるのって本当すごい。ぴったりでした。 - 騰役の要潤さん
要潤さんって出て来ただけでなんとなく笑っちゃいませんか?(←失礼。愛されキャラという意味です)騰と要潤さん自体はそんなに似ていないのですが、騰の「見た目は西洋人ぽいオトコマエなのに三枚目キャラ」なところがぴったりでした。次回作でファルファルも見られるかな? - 壁役の満島真之介さん
意外な配役でしたが、「人が良さそうでちょっと弱そうなのに信頼できる感じ」がまさに壁!アツかったり濃かったりなキャラが多い中で、満島さんが映ると画面がほっとしました。 - 昌文君役の高嶋政宏さん
濃さ、見た目の暑苦しさ(オリジナルに忠実という意味で…。彫りが深くて端整な顔立ちともいう)、若き王への忠誠心の表現などをしっかり再現されていました。避暑地で嬴政と再会するシーンは漫画の場面が脳裏をよぎるほどでした。
と、ここまでは俳優さん達の素晴らしさを書いてきたので、少し、気になったところも…。
一つ目は、というかこれがいっっっっっっちばん気になったのですが、序盤に場面転換する時、ほぼ毎回ワイプだった事。もうね、正直これされるだけで萎えるんですよ。あ、もうこの作品を大作に仕上げる気はないんですねって思ってしまう。トゥルルルル〜って右から左、左から右へとコミカルに流れていく様子はほんとギャグ。
コメディ以外の映画ではワイプの使用を禁止する法律でも作って欲しいくらいです。
関係ないですが、私の中の「マイベスト・クソ映画」(ワーストではなく敢えてベストクソ映画と言わせてください)に「ドリームキャッチャー」があるんですが、こちらもワイプが使われていました。スティーブン・キング原作、キャストにモーガンフリーマンという名作になりそうなお膳立てなのに「は?」「え?」「ちょwwww」と声を出さずにはいられない衝撃映画です。ご興味とお暇を持て余している方はよかったらぜひ。
続いて演出編集系でいくつか。
信がムタやランカイ、左慈と戦うところで、あまり盛り上がらずなんとなく勝ってしまったような感じが個人的にはしてしまいました。各戦いの尺が短かったのかなぁ?なぜだかわからないけど、感情移入する前に登場人物達が熱くなって、叫びながらもなんとなく勝ったような印象。あと、ムタが鎖?をグルグル回して広げる場面は、ムタ目線だとギャグっぽくなるので俯瞰で撮った方がよかったと思います。
あと、これは一度見ただけなのではっきりとは自信がないのですが、初めて山の民が出てくる場面で、左上にいる民が一瞬手をはなして飛びそうになったのに不自然に戻っているような気がしました。何かで機会があったら確認でもう一回見たいと思います。
最後に、たまにいらないと個人的には感じた演出が…特に信が左慈と戦う場面のラストで信がグッと力を入れて踏ん張る時に、今までできた傷からプシュプシュっと血が吹き出るところ…あれは完全にいらなかったと思います。なんであんなシーン作ったんだろう。
…と、文句もいろいろ書きましたが、最終的には面白かったんです!
それに、映画を観た帰りにあーでもないこーでもない言うのも、映画の醍醐味の一つですよね?
そういう意味でも隅々まで楽しませていただきました!
家に帰るまでが映画鑑賞!
ちなみに行く映画館を探していた時、Popcornというサイトを見ていたのですが、長くても1週間先までしか上映情報が載っておらず、ギリギリまで更新されないのでハラハラしながら検索していました。
結局、都合の良い時間帯が一館でしか上映されておらず、Ang Mo KioにあるCatheyまで行ってきました。MRT直結だったので結局は便利でしたが。